愛知県公立中高一貫校 入学者選抜の概要発表!選抜方法・スケジュールなどを解説!

子育て・教育
スポンサーリンク

↑前回の記事からさらに詳細の内容が愛知県教育委員会より発表されました。

10月29日ポートメッセなごやにて「明和高等学校附属中学校説明会」がありました。
午前・午後の説明会で約2000人が参加。
参加人数から注目度が非常に高い説明会だということがわかります。
さて、学校の特色や選抜方法や出願から入学までの流れが明らかになり、愛知県公立中高一貫校対策も本格化しようとしています。
本記事では説明会で発表された選抜方法のポイントと考えられる点をご紹介します。

スポンサーリンク

一次導入校の入学者選抜について

入学者選抜のポイント
80名募集での男女の区別は設けない
・一次検査合格者は募集人員の2倍程度(160人程度)

【一次選抜】適性検査について
実施日:2025年1月11日(土)
45分×2時限
・小学校で学習した範囲内のみ
※英語は出題しない
・教科別の試験ではなく教科を横断した総合的な内容
・知識、技能を活用した思考力・判断力・表現力等を測る
全問選択式
※マークシートにするかは検討中

【二次選抜】個人面接
実施日:2025年1月18日(土)
リフレクション型の面接
※志願理由書の内容を踏まえて、受験者の体験を基にやり取りしながら、受験者の資質を見いだしていく
15分個人面接
・直近の通知表の写しが必要

面接のチェックポイント
・探求心、共感力、寛容性、粘り強さ
・カリキュラムへの理解
・探求的な学びの意欲
・志望動機

二次選抜の概要からわかることは、しっかりとした対策と日頃からコミュニケーションを家庭内でも取る必要があること。個人の面接で15分間。しかもほぼ初対面の相手と会話をする。複数の質問をただ漠然と答えるのではなく、受験者の考えや理解をさらに問われることが想像できる。子どものコミュニケーション能力を上げるためには、普段の家庭内でどれだけ取ることができているかにある。

出願から入学までの流れ

時期内容備考
2024年12月上旬出願開始入学願書・志望理由書・直近の通知表写し
2025年1/11(土)一次選抜(適性検査)45分×2時限、全問選択式
2025年1/15(水)または1/16(木)一次選抜合格発表合格者は募集人員の二倍(160人)程度
2025年1/18(土)二次選抜(個人面接)1人当たり15分程度
2025年1/23(木)または1/24(金)最終合格者発表
2025年1/27(月)~末入学手続き入学確約書を期限内に提出
2025年時期未定繰り上げ合格※募集人員に達していない場合

出願から入学手続きまでのスケジュールからわかること

・受験者にとって、前受けできる学校がほとんどないこと
・南山中女子部の合格発表時期と手続き期限が重なり、合否結果を見てからの手続きは難しい
・東海中滝中は例年1月下旬から2月上旬のため、1月末入学確約書を提出すると東海を合格しても原則進学できない
・公立中高一貫校以外の私立中受験ができる日程が限られる
・定期的な公立中高一貫校模試の受験は必須

普通の私学入試は本命までに前受けできる学校がいくつもある。
しかし1/11(土)の日程の場合、それより前に受験できる学校は東海地区では12月にある海陽c中等教育学校くらいしかない。
ましてや、私立中学受験と国公立試検査の内容は大きく異なるため試験慣れを目的にはしづらい。強いて言うなら、入試の雰囲気を体感できることや面接があることが利点としてあげられる。
また、東海地区の難関校を第一に志願する生徒は受験をオススメできない。
女子は南山中女子部の合格発表と入学確約書〆切の時期が重なり、男子は入学確約書を提出してしまうと、東海中や滝中を合格しても辞退して公立中高一貫校に進学しなければならない。
問題の傾向が特殊のため、練習で入試を受けることは難しい。
そのため、公立中高一貫校対策模試を毎回受験し、実践慣れをする必要がある。

同日試験日以外の他校との併願は可能か

同日試験日以外なら可能と発表された。
ただし、『合格後辞退する場合は入学確約書の提出はしないでください。』と明記されています。急な転勤等を除き原則認められない
合格者は入学確約書の提出をしたものの他の私学入試の合否が揃ってから、辞退は絶対にやらってはいけない。もちろん法的に強制力はなく、学校側が不利益を課すようなことはあってはなりません。子どもの進路選択の自由は守られるべきです。
ここで影響を受ける可能性があるのは、小学校や学習塾の後輩です。
『この小学校から〇人』合格者を出す決まりがあるわけではありませんが、少なくとも「辞退した生徒は〇小学校出身」「〇〇塾に通っていた」という記録は残るでしょう。
特に学習塾に対しては、「辞退しても問題ない。難関校に合格したのならそこに進学しよう」といった受検指導をしていたと疑われても仕方がありません。
法的に問題はありませんが、信用の問題があることを留意しましょう。

もちろん併願は可能であり、明和中学を第一志望と考えていない受験者も一応は受けられる。
東海地区のトップ校である東海中、南山中女子部、滝中は1月下旬~2月上旬にかけて実施のためスケジュール的に問題ない。
併願自体は可能であるが、前述の入学確約書のこともあり、トップ三校を第一志望とする生徒が力試し感覚で受験するのはオススメしない
公立中高一貫の検査とその他私立中学入試の問題の構成は大きく異なる。
ましてやわざわざ面接対策もしなければならない。
また、倍率も非常に高くなることが予想される。東海中・南山中・滝中を合格できる力を持つ受験生であっても一次選抜の時点で不合格になる可能性もある
不合格の通知を受けた時のショックはたとえ志望校でなくても計り知れない。
よって前受けするメリットは少ないのである。

公立中高一貫校一本で考えることも危険

落ちたら中学入試が終わるという環境下は小学6年生にとってかなり酷な状況であり、失敗したという経験を強く残す危険性もある。
中学入試は学校を自分で選択できる特別な機会である。
普通は地元の公立に進学するところを受験をして進学を目指すわけである。
小学3年生~4年生から受験対策を始めてきた子どもが、一月入ってすぐの検査で一次選抜で不合格になった時、その時点でその子どもの中学受験が終わってしまうのである。
もちろん、中学受験で学んだことは決して無駄になるわけではない。ただ、そう思えるよう12才の子どもに強いるのはあまりに酷である。
そして周りは「高校受験でリベンジをしよう」と口をそろえて言うのである。(リベンジするのは子どもであり親や塾の先生ではない)
あくまで、公立中高一貫校も志望校の一つであり、私学も進学先として視野に入れ、対策を取ることを強くオススメする。

どんな子が今回の愛知県公立中高一貫校受験が向いているのだろうか

先ず、勉強が嫌い、親に言われないと勉強しない子は現時点では不向きと言えるでしょう。
塾に通うことで学ぶことが好きになる自主的に学ぶように育つことはあるが、いつ自発的に学ぶようになるかは予測できない。
自ら考え学ぶ姿勢を持てない子は万が一入学できたとしても、探求学習はもとより周りの同級生との価値観が一致するとは考えにくい。
その点、私学は門戸が広い。多様な生徒を受け入れて、個々に決め細やかな対応をしてもらえるところが多い。
私学は学校の校風が強く出ている。自由な校風もあれば、厳しく指導をするところや、面倒見が非常によいところなど様々。様々な中高一貫校の説明会へ子どもと参加し、子どもを安心さて預けられると思える学校、子どもが行きたい思える学校に出会えることを願います。

まとめ

今回は『明和高等学校附属中学校説明会』で判明したスケジュールや検査の概要や見解をまとめました。
12月には検査のサンプルが発表される予定です。中高一貫校の注目度が上がり、今後中学受験が東海地区でも過熱していくことになるかもしれません。