愛知と味噌と味噌ハラ

異文化コラム
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味噌ハラスメントとは?

本人の意図に関係なく、相手の舌を味噌づくしにしたり、尊厳(地元の味の良さ)を傷付けたり、脅威(地元の味を忘れさせる)を与えることを指します。
※あくまで味噌ハラ(味噌ハラスメント)は筆者独自の造語であり、妻との会話の中ででてきました。辞書等にもなくネタとして捉えてください。

生活に深く浸透している味噌

愛知県は言わずもがな味噌の国です。
愛知県といえば、どんな料理がありますか?

味噌煮込みうどん、味噌カツ、どて煮、味噌おでん、きしめん、ひつまぶし、台湾ラーメン、餡掛けスパ、てんむす、五平餅、ふろふき大根、田楽など。

 
とにかく茶色い料理味噌料理が多い。

これらの何がすごいかと言うと、多くは生活に根付いた料理であること。

特に味噌を使用した料理は際立っている。

以前、愛知県のコンビニエンスストアでおでんを購入する時、小さな味噌の袋おでん容器の横にあった。

これがなんと”おでん用の味噌だれ“。

東海地区の人にとっては当たり前かもしれませんが、私にとっておでんの薬味はカラシ。

地域性を感じた一つでした。

もちろん、私も地元京都に住んでいた頃も1日の三食のうち一回は味噌汁を食べる機会がありましたので、味噌に馴染みがないわけではありません。

むしろ日本に住む家庭のほぼ全ての方がお米と味噌は馴染みのある食べ物といっても良いでしょう。

しかし、味噌と言っても愛知県は東海豆味噌を使用。

所謂、八丁味噌名古屋味噌三州味噌赤味噌といった味噌。

私は京都出身故、関西白味噌といったあっさりとした甘い風味の味噌に馴染みがあります。(※西京味噌が有名であるが我が家では使用していない。)白味噌を使用するというよりも合わせ味噌で味噌汁を作る家庭でした。

根っからの名古屋市民の妻と結婚して以降、愛知の赤味噌に戸惑いを隠せませんでした。

参考文献
マルコメ「味噌のこと」https://www.marukome.co.jp/miso/type/

京都人から見た愛知の味噌汁

甘辛い愛知の味噌。色合いも非常に濃く赤茶色い。味噌汁の色はもう麦茶のように濃い。妻が料理する味噌汁は具材も煮込んでいる時間が長いためかこれも赤茶色い。

大根はもはやおでんの大根だ。

ネギは鮮やかな緑色から黒く染まってしまうほどである。

愛知県の飲食店が提供する味噌汁を巡りめぐって確認している訳ではないため、これが愛知の一般的な味噌汁とは断言できないが、妻曰く、「家の味噌汁以上に濃い味噌汁を提供している店はある。」と。

愛知県は茶色い料理が多い、何でも煮込む、変わった料理が多いと思う。

ただ、これだけは言いたい。

こんなにたくさんの地元の味があるのはすごく羨ましい。

しかもただの観光向けの料理ではなく、普段の生活にしっかり根付いた料理であること。

京都の料理といえば、よく湯豆腐や八ツ橋と言われますが、湯豆腐なんてしょっちゅう食べることもなければ、おやつに八ツ橋が出るなんてことはありません。(八ツ橋は好きやけれど)

というよりも、それ以外京都の食べ物って何?と言われても正直困る。

おばんざい?西京漬け?どれもピンとこない。

名古屋の料理は名前を聞いただけでどういう料理なのかイメージがしやすい。

それ故認知度が高いのかもしれない。

正直、食べ物の魅力度は京都よりも愛知が勝ると思っています。

妻は冗談半分で笑いながら「味噌ハラ」とは言っている。

まぁ、愛知県の味噌の圧力は凄まじいと感じるのは否定できないが、美味しいと思うものはやはり美味しいのである。

つけてみそかけてみその魅力

味噌のナカモ株式会社の販売する大ヒット商品「つけてみそかけてみそ
愛知県に一度勧められ購入した。

初めは野菜炒めの味付けに使ってみました。

「うん!味噌の味!」

ただ、少しばかり舌に甘さが残るこの味に妙にはまってしまった。

他にも焼きそばのソースに混ぜてみたり、サラダにつけたり、卵かけご飯にかけたり、様々な料理の味付けに挑戦してみました。

個人的に卵かけご飯はヒットしました。

液体系の味付けではないため、イメージはしにくいかもしれませんが、試す価値はあり。

最後に

味噌の国の味噌の姫の婿になったようで、日々味噌に囲まれるようになりました。

そして愛知県民の味噌に対する愛はその辺の県とは比べ物にならない程強いことが、愛知県に住み、結婚してより感じました。

なかなか食べ馴れない赤味噌。

いずれ、舌が馴れるだろうけれど故郷の味を忘れないために、月に一度程度は煮込みの少ない、味の少し薄い味噌汁は飲みたいものです。